創業者の想い

“決まりごと”にしばられすぎず

自由に着物を楽しんでほしい

アセット 9.png
アセット 10.png

ー 衿芯開発物語 ー

きっかけは着物愛好家の声

 和裁技能士1級の資格をもち、40年以上和裁士として仕事をしています。常に技術を磨き、「きれいに縫うこと」を追求してきましたが、それだけでは「合同会社 一級さん」を設立していなかったと思います。

 きっかけは、着物を販売する仕事にも携わるようになり、着物を着る人のさまざまな悩みを聞いたことでした。どうしてもきれいに着付けができない、着崩れる……。着付けが大変というイメージをもつことが、着物から遠ざかる原因になってしまうのではないか―。

 そこで、着付けが簡単にでき、しかもきれいに仕上がるような小物を開発しようと思い立ちました。着物を着る人の生の声を聞くことができ、それを解決するための技術もある。和裁と販売、2つの現場を知っている自分だからこそできることがあるのではないか、と考えたのです。

発想の転換で“二枚一組”に

 最初に取り掛かったのは「ピッタリ衿芯(えりしん)」でした。

 着物を美しく着こなすポイントは「衿がぴしっと決まっている」かどうか。長襦袢(じゅばん)の衿に張りをもたせる小物として「衿芯」がありますが、その形は一般的に約80cmの板状です。それを55cmほどにして“二枚一組”で使うことを思いつきました。

 長襦袢の衿は、首の真後ろにくる部分の幅が狭く、そこから左右に向かって幅が広がっています。そこに1本の衿芯を通そうとすると、一番細い部分に衿芯の幅を合わせないといけないため、衿が広い部分では衿と衿芯の幅が合わず、しわの原因になっていました。それを2枚に分けることで、左右の衿先から1枚ずつ衿芯を入れられ、襟のどの部分でも幅いっぱいに衿芯があたるようにしたのです。

開発に5年の歳月

 開発で苦労したのは、ベストな衿芯の長さと幅を導き出すこと。シンプルですが、サイズもカットの仕方も計算しています。素材選びにも時間がかかりました。適度に張りがありながら衿に入れても痛くない素材を求めて全国の企業をあたり、5年後にようやく素材が見つかりました。

 社名の「一級さん」には、2つの意味があります。一つは、和裁技能士1級であること。もう一つは「とんちの一休さん」のように、今まで培ってきた経験や技術を生かして、あの手この手で着付けの悩みに応えたいという思いを込めています。

 これからも、着物を気軽に楽しめるような小物を開発していきます。決まりごとにしばられすぎず自由に着物を楽しめる、そのお手伝いをしていきたいと思っています。

村瀬 真智子

合同会社 一級さん 代表

香川県出身。長年にわたり国家検定一級和裁士として活躍。

2002年からは呉服専門店や百貨店で着物販売・着付け・営業の仕事にも携わる。

2019年に合同会社一級さんを設立。

企業情報

社名

所在地

電話番号

代表者

事業内容

合同会社 一級さん

〒761-2306 香川県綾歌郡綾川町町北171-9